ご飯の熱湯炊き(又は、「湯炊き」といいます)について
茶事の進行に合わせ、おおむね15分から20分以内で炊けるようにすることが求められます。
例えば、炉の季節なら、挨拶が終わって、亭主が炭手前に入るころ炭手前の時間と当日のお客様の人数による拝見の時間や香合などお道具の問答の時間を考慮してご飯を炊くことに着手します。
以下に熱湯炊き(湯炊き)の具体的な方法(あくまで私の方法です)。
1、お客様の人数により米を十分(おおむね1時間程度(洗う時も浸す時も天然水を使います))水に浸す。
2、炊く直前にざるにあけ水を切る。
3、手早く熱湯に浸し軽く攪拌し、すぐに熱湯から引き上げ湯を切る。
4、所定の量の熱湯(一合なら200CC前後を目安)を炊飯用土鍋にいれて、中火で炊く。
5、頃合いは、釜の音と焦げの匂いで判断。
(備考)炊飯の鍋は、私の経験上、炊飯専用の土鍋がいいです。市販の電気炊飯器では熱湯炊きには対応できませんし、第一おこげが作れません。
炊きバナのご飯はおこげのかすかな香りもおいしさの一つです。
また、懐石のあとの方でお出しする「湯斗」には湯の子掬いがあるように、かすかなおこげを使うのが趣の一つでもあります。
炊飯用土鍋
二重蓋のものが一般的です。
炊きバナだけの為とするなら、一合炊き用で五人のお客様までギリギリなんとかなると思います。
炊き上がりのタイミングはコンロの「中火」の状況により異なって参りますのでご自分でご判断ください。一合の米に水200ccで試行錯誤するしか有りません。
概ね15分前後(加えて、火から下ろして蒸らし4分)ですが、ご自分で三回程試行いただけば適正時間がつかめると思います。